書店からコンビニへ、コンビニからウェブへ

「誰かを傷つけていることを、知ってほしい」成人誌がコンビニから消える意味

 

 まず、事実に基づいた報道というのであれば、小島慶子さんの「堂々と成人誌を立ち読みしたり買ったりできる環境」という指摘は、コンビニの言う「成人誌」が立ち読み出来ない状態で販売されているという事実に反しています。小島さんがそう感じて、発言するのは自由ですが、編集部は事実確認すべきでしょう。

 また小見出しにもある「廃刊してほしいわけではない」という文言ですが、コンビニを主な販路としている雑誌が休廃刊する可能性は高いと思います。職を失う人も出るでしょうね。少なくとも私は生活基盤が脅かされるかもしれない人々に追い討ちをかけるような記事だと感じました。私もあなた方の記事が「誰かを傷つけていることを、知ってほしい」と思います。

30年前からずっと同じ論争が繰り返されてます。

表現の自由は認めるが、流通を規制してほしい」

「流通規制は表現規制と同義だ。なぜなら、流通によって作家や出版社は生活費を稼いでいるからだ。金がなくては表現ができない」

30年前と変わったことは、書店が衰退し、コンビニが流通路としては重要になり、ウェブとウェブ通信販売という第三の流通もできたことだ。

書籍流通経路は、

書店 → コンビニ → ウェブ(通信販売)

と移り変わっていく。今、コンビニ時代が終わりつつある。コンビニ流通規制はその流れを速めたに過ぎない。