登録販売者学科となった4年制薬学部

 

医療ビジネス薬科学科 1ページ 日本薬科大学[薬学科・医療ビジネス薬科学科](さいたま・お茶の水)都築学園

薬学部が4年制と6年制とに別れたときは、4年制薬学部は研究コースで、6年制薬学部よりもアカデミックで高度な学科になる予定だったのですが、まったく人材が集まらない。

医師免許が取れない、ノンメディカルの医学学科が鳥取大学にあるが、

生命科学科 | 鳥取大学医学部

これと4年制薬学部は同じ状況になる。理学部、工学部、農学部と全く同じである。

 http://magplus.jiho.jp/magplusplus/report/id/364

他学部との競争に薬剤師免許の有無が影響

 柴﨑氏はまた,このまま4年制薬学の国試受験資格の経過措置が2017年に終了した場合,「2018年度以降に入ってくる学生の水準にも影響するという危機感を持っている。進路を農学か工学か4年制薬学かと悩んだとき,薬剤師免許は(進路選択に)影響があると思っている」との認識も示しました。

資格なしでは薬学部に人材が集まらないから、薬剤師免許を4年制薬学部卒にも出せという、とんでもなく恥ずかしい要求を、柴崎正勝氏*1(当時日本薬学会会頭)は文科省に言わざるをえなかった。

この要求は通らなかったので(当然だろう)、4年制薬学部は、学生募集を、登録販売者にまで頼ろうとしている。 

6年制薬学部の1200万円の学費も出せない、学力的にも劣った学生は、4年制薬学部で500万円かけて、登録販売者になるのだろう。

4年制薬学部は、薬剤師養成を捨てて、科学研究に特化しようという、当初の目論見とは正反対の方向にいきつつある。

*1:タミフルを従来よりも安価かつ大量に合成する方法を発見した著名な有機化学者。私は東京大学薬学部で、氏から有機合成化学の講義を受けた