95年の漫画作品「愛しのアイリーン」は、80年代からずっとあった農家の嫁不足や田舎の中年男のセックスの問題や国際結婚など、多様な話を盛り込んだマンガである。
丁寧に取材をしたらしい労作であり、傑作である。
しかし、最後まで納得いかないのが、主人公宍戸岩男が、フィリピン人女性との結婚斡旋に支払った300万円である。
300万円あったら、格安ソープでも援交でも数年楽しめるし、AVはほぼ無制限だ。
風俗や援交やAVでは満足できない男だけが、結婚や愛人を望むのだ。
岩男は、標準的な日本人と比較して、贅沢なんじゃないの?
あるいは、95年当時と今では、風俗や援交やAVの水準が全く違うのかもしれない。
95年ごろのAVは、ひどいものだった。画質も悪かったし、出ている女優もひどいし、演出や脚本もいい加減だった。現在とは月とスッポンである。
風俗や援交も、今はずっとコスパが上がっているらしい。昔の状況を知らないのでよくわからないのだが。