山手線でスリ、眠った乗客の十万円入り財布抜く : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
今年1月以降、山手線では午前0~7時、眠っている乗客を狙ったスリ被害が76件(被害総額約220万円)あり、警視庁が男との関連を調べている。
山手線専門のスリ容疑者が逮捕された。
私はブラックジャック「山手線の哲」を思い出した。
【207】山手線の哲 | 手塚治虫「ブラック・ジャック」40周年アニバーサリー! | 秋田書店
スターシステムにおける今回の配役は、ランプが刑事で、ヒゲおやじが電車スリ、通称「山手線の哲」である。
私はこの漫画を読んで、「始点も終点もなく、グルグル回る環状線」を知ったので、非常に印象に残っている。
今回、逮捕された容疑者は、10万円の財布を乗客の懐から抜き取ったのだそうで、なかなかできないことである。ATMでいつでも引き出せる現代、これほどの大金を財布に入れている人は多くない。獲物を見つける能力が非常に高い。
「山手線の哲」においても、哲が獲物の品定めをするシーンがある。身のこなしや緊張している感じから、大金を運んでいるとわかるらしい。
哲は電車内で大金をスリとることに成功するのだが、相手が悪かった。ヤクザだったのである。哲はヤクザに捕まり、親指以外のすべての指を切り取られるという、残酷な報復を受ける。
ここでブラックジャックが、哲を逮捕した刑事から呼ばれて「指をつないでくれ」と頼まれるのである。
「スリ犯の指をつないで意味があるのかどうか」
「指の機能が回復したかどうかはどうやって評価するのか」
というあたりが、このエピソードのキモなので、読んでいただきたい。