「友達」ができた結果、最悪の事件が発生した

中学生になると、自宅が裕福だったので、ビデオデッキやオーディオ機器やファミコンなどを買ってもらいました。それを目当てに、同級生が自宅に出入りするようになりましたが、自分は迷惑で仕方がなかった。私は同級生と遊んでいたのではなくて、同級生が勝手に自分の持ち物を使っているだけなんです。私はまったく相手にされてない。

しかし、母はこれを「息子にもついに友達ができた」と解釈したらしくて、ひどく喜んで歓迎していました。

 自分の持ち物が目当てなんだから、「同級生」たちは、次々に自宅にある目ぼしいものを持ち帰ります。つまり、盗んでいくわけです。

自分の家に出入りする「同級生」たちは、窃盗犯でしかないことを薄々気づいてはいたんだけど、同級生を追い出して、「母の推奨する遊び方」から外れると、また怒られると思って、自分は見て見ぬふりをしていました。

高校生のころ、休日に自宅を空けたことがありました。

帰宅すると、一番高価なビデオデッキがない。

盗まれたのです。市販価格18万円。

警察を呼んで被害届を出しましたが、容疑者もすべて伝えたのに、捜査してくれませんでした。

あまりにも高価なものを盗んで、後ろめたいものがあったのか、同級生たちは二度と自宅には来なくなりましたが、私の心にはトラウマが残り、自宅に泥棒が入る悪夢を毎晩見るようになりました。