国民定年制が実施された世界 「定年退食」藤子F不二雄

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定年退食

引用されることは多いが、実際に作品読んだ人は多くないと思われるので、Amazonkindleを買って読んでみた。

予想どおり、大しておもしろくない。

社会保障の対象になる年齢に上限をつけて、75歳以上には、医療、福祉、生活保護などを一切給付しない未来社会を淡々と描く。

時たま、抽せんで、定年延長の権利が当たるので、老人たちはそれに期待しているが、宝くじよりも当選しない。

定年になった人がどうなるのか。作中では、倒れても救急車が呼べないという程度の描写しかなかったが、実際にこういう状況になると、金がない老人は餓死病死するか、あるいは、家庭ごとに老人を捨てる捨てないという楢山節みたいなことになりそうなんだが、書かれていない。