子供のころから、水仕事が嫌いだった。
拭き掃除はもちろん、調理も食器洗いもすべて嫌いだった。
手が熱かったり冷たかったり汚れたり荒れたりするのが生理的に嫌だった。
しかし、そんな不快感をクリアする方法がある。
防水手袋をすればいいのである。
昔から、薄手のゴム手袋はあった。外科医が使う極薄手袋ほどではなくても、細かい作業ができる薄い手袋はあった。
手袋をして、水仕事をするという習慣がなかっただけだ。特に、台所仕事は、素手でやるものだと思いこんでいた。
しかし、海外での衛生基準に従うために、いまや、寿司職人ですら、手袋で寿司を握っている。この方が衛生的だし、職人も手が荒れなくて、いいことづくめなのだ。
すぐに食べる握り寿司ならともかく、弁当のオニギリだと、握ってから食べるまで、高温で放置すると、黄色ブドウ球菌による食中毒を発症することもある。
熱傷や外傷の予防にもなる。調理や清掃や作業中に外傷を負うことはよくあるのだが、コンマ数ミリの手袋が間にあるだけで、劇的に外傷は減る。
過去の習慣にとらわれず、手袋を多用していこうと思う。