デキモノを焼いた縫い針でつつくのやめろ

世の中には、どうでもいいことで外来受診する人々がいる一方で、ぜひとも医療的処置をすべきなのに、自分で処置で悪化させてしまう人々もいる。

外傷、熱傷、皮下膿瘍で、外来にかかる人は非常に少ない。

とくに、皮下膿瘍を、焼いた縫い針でつついて排膿しようという無茶なことをする人がいる。

「焼く」のは殺菌消毒のつもりらしいが、熱い状態で突き刺すものだから、膿瘍周辺は熱傷となり、余計に感染しやすくなる。何もしない普通の縫い針でつついた方がよほどましだ。

細い縫い針でつついただけでは、穴はすぐにふさがってしまって、大して排膿できない。どうしても、広く割を入れる必要がある。麻酔がなければ激痛が生じる。