面接、小論文における模範解答は、採点者以外は知りようがない

樋口裕一 - Wikipedia

樋口裕一氏が予備校講師、受験参考書ライターとして成功した理由は、それまで誰も手をつけなかった「小論文」という科目に真面目に向き合ったからだ。

「小論文」は、指導しようがないのだ。

高校に「小論文」などという科目はない。学習指導要領も検定教科書もない。

だから、大学が何を採点基準としているかは、誰にもわからない。どういう採点をしてもいい。

ところが、樋口氏は、

「私が大学でも教えているから、大学教員の考えはわかる」

ことを根拠として、採点基準を作り、小論文参考書を書き、予備校で小論文の指導をしてきた。

この程度のことで、あらゆる学科の入試の小論文指導をしてしまう厚顔さは大したものだが、立派な装丁の参考書が書店に並んでいると、つい、受験生は買って読んでしまうのだろう。そして、何か対策をした気分になって安心する。

樋口裕一の本は、受験生を安心させるために存在している。点数を上げるためにあるのではない。

面接対策本やセミナーも同様である。

こんなものに時間と金をかける暇があったら、受験予定の学校の学生や既卒者に連絡をとって、話を聞いた方がよほどましだろう。ICTの発達した現代では、特別なコネがなくても、学生に会うことは非常にかんたんにできる。

犯罪被害に遭わないように、誰かと一緒に会った方がいいけどね。