日本人は言葉の裏を読みすぎる

ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化

ハイコンテクスト文化とはコンテクストの共有性が高い文化のことで、伝える努力やスキルがなくても、お互いに相手の意図を察しあうことで、なんとなく通じてしまう環境のことです。
とりわけ日本では、コンテクストが主に共有時間や共有体験に基づいて形成される傾向が強く、「同じ釜のメシを食った」仲間同士ではツーカーで気持ちが通じ合うことになります。

私はこの辺の感覚がないので、言葉ヅラをそのまま受け取りますし、自分の言葉にも、特に何の含蓄もありません。

A「あなたは、3年前に胞状奇胎で中絶なさったのですね」

と私が患者に問えば、それだけの意味でしかなくて、

B「自分の胎児を中絶するなんて非倫理的なことをしたお前はとんでもないやつだ」

とは言っていないのである。

ところが、ある種の患者は、Aの発言から、Bの意図を読み取る。

特定の言葉に過剰な意味を読み取って反応する人々がいる。

どうにかならないか。