俺が編集だったら、プロットやり直させる:ゴールデンカムイ

 設定はいい。

日露戦争帰りの兵隊、アイヌの少女、失われた金塊を示す入れ墨

しかし、展開が偶然に頼りすぎてる。

日露戦争帰りの兵隊が、一攫千金を夢見て、たまたま北海道で砂金掘りをしていたら、通りかかった中年男が入れ墨で隠し場所が書かれているという埋蔵金の話をしてくれて、そこに通りすがりのヒグマがやってきて、男が食われてしまったが、食べ残しの死体を見たら、背中に埋蔵金のありかを示す入れ墨が掘ってあって、兵隊は通りすがりアイヌの少女に助けられてヒグマを退治し、アイヌの少女も、偶然、親が埋蔵金と関わりがあったので、トレジャーハンターのパーティを組むことになった。

この導入部だけで、もう、お腹いっぱい。

めくら滅法に小樽で聞き込みしていたら、たまたま通りかかった女衒が入れ墨を探す別の一味の情報を持っている 

 絵や設定を考える能力は傑出しているのに、話を転がすテクニックは小学生なみです。

ドラゴンクエスト』でもやってみたらどうか。

追記:類似する作品がいくつかある。ヒグマは三毛別羆事件を下敷きにした小説「羆嵐」、アイヌ少女はゲームキャラのナコルル、背中の入れ墨に財宝の情報を隠すのは「コブラ」、アイヌの財宝は「カムイの剣」かな。