患者は、血圧も体温も自己測定できない

診察室までやってくるだけで血圧が上がる人が多いので、自宅で血圧測定してもらって、その結果を見て判断するということが、外来高血圧治療では行われています。

しかし、あまりにも診察室の測定値と自宅との差が大きいと、何か原因があると思うので、血圧計を持ってきてもらいます。

すると…

  • 腕にまくカフのマジックテープが弱っていて、気圧かけるとずるずるとほどける
  • 送気ホースがひび割れている
  • 最低加圧値を120に設定しているので、それ以上の血圧が測定できない

というようなことが珍しくないんです。

診察室で見ていると、体温測定もかなり怪しいものがあります。

要するに、一般人、特に老人は、血圧も体温も正確には測定できないのです。

バイタルサインも測定できない患者を相手に、一体、どうやって遠隔診療なんてやるのか教えてもらいたい。