いつか死ぬとはいえ、今はまだ生きている

レダ (1983年)

レダ (1983年)

 

これは僕が高校生のときに読んだハードカヴァーのヴァージョン。

人類全体が生殖能力を失い、過去の凍結配偶子からの「再生」をしているに過ぎない状況では、一体何を目的に生きればいいのかという問題。

少年「イヴ」の答えは、

「自分も人類も、いつか滅びるとしても、今はまだ生きている。生きている限り、不確実性があり、何かが起きるかもしれない。未来が確定しているなんて間違いだ。何かの目的のために生があるのではなくて、生そのものに意味がある」

というものだ。平凡な回答だが、だからこそ普遍性がある。