ある種の疑問文は、相手を困らせるために発せられる

「なぜ人を殺してはいけないのか」

という言葉が朝まで生テレビで発せられて話題になり、本まで出版された。

なぜ人を殺してはいけないのか―新しい倫理学のために (新書y (010))

小浜逸郎も書いているが、疑問に答えるとは、形式論理的に答えればいいのではなくて、その問いが発せられる状況を考えないと、問題解決にならない。

「なぜ勉強しなくてはいけないのか」

問いが発せられた状況が重要だ。

教育を受けている生徒が教師に向かって聞く場合、学習をしたくないから言っているにすぎないので、教師はその場で答える必要はない。