借金して進学するなら、投資収益を厳密に計算すべき

返済総額1100万円。奨学金延滞で自己破産の27歳「大学に行ったことを後悔」 | BUSINESS INSIDER JAPAN

家計は楽ではなかった。県立高校在学中から奨学金を借りた。2人の弟は工業高校卒業後就職したが、県内有数の進学校に入った畠山さんは、国立大学を目指した。しかし第一志望の国立大学は不合格。代わりに、隣県にある難関私立大学法学部に合格した。

「自宅から通うにはちょっと遠かったし、うちには私立に行けるだけのお金がないと分かっていた。でも浪人して予備校に通うのも難しい。どうするか迷った」

背中を押してくれたのは母だった。

「あんたがうちで一番勉強できるんだから、少しくらい学費が高くても大学に行った方がいい」

とは言うものの、入学金すら親戚から借りないと賄えない。高校時代の奨学金に重ね、大学ではさらに日本学生支援機構から一種(無利子)、二種(有利子)の両方の奨学金を借りた。アルバイトもして、学費と一人暮らしの生活費を工面、2012年3月の卒業後は、地方の中小証券会社に就職した。

 最悪のパターンです。

難関私立法学部に合格し、入学する権利を捨てるのがもったいないから、学費が高くても入学させる。借金を返すあてはない。いい大学を出ればいい就職があり、借金は返せると思っている。

そんなわけないだろ。

人文社会系学科の場合、大学進学は、ピアノや詩吟や絵画を習いに行くのと何ら変わらない。職業能力が向上するのではなくて、シグナリングになるだけなんだから、所得向上のチャンスは、新卒採用がうまくいった時だけです。