従業員がすべて正社員になっても雇用は安定しない

 くら寿司が非正規雇用が大半であると批判されてるなら、短期バイトも含めて、全員、正規雇用ということにすればいいんじゃないの?だからといって、くら寿司従業員の雇用が安定するのではないけれども、イメージアップ(笑)にはなる。

非正規(有期)か正規(無期)かは、雇用の安定性とは大して関係がない。

日本IBMなどの外資系企業は、無期雇用の正社員に対しても、判例で規定されている解雇手続きを踏まずに、ある日突然「今日でおしまい」とやることが多い。裁判に持ち込まれると必敗なのだが、それでもやる。事前に解雇通告すると、社内秘密を持ち出されたり、社内で報復行為をされることを恐れているのだろう。

外資系でなくても、中小企業は、判例を無視して、理由のない突然の解雇を平気でやっている。裁判では必敗だが、裁判費用を考えると泣き寝入りする労働者が多いからだ。

非正規だから簡単に解雇できるのではないし、正規だから解雇しにくいのでもない。ただし、整理解雇をする場合に、非正規を先にするという判例があるだけだ。

雇用が安定するためには、正規雇用である必要はなくて、裁判によらず、労働者を保護する行政措置が必要だ。

労基署職員増加が必要なのである。