人生相談をすると怒られる

私は、かつて、購読していた雑誌の人生相談コーナーに、手紙を出したことがある。 「今やっていることが、自分の将来にどうつながるのか見えなくて、疲れてしまっている。どうしたらいいだろうか」 というような話だ。 若い人の相談としては普遍的だし、非難されるいわれはないだろう。 ところが、雑誌に掲載された回答はひどかった。 「世間を甘く見るなよ、コノヤロー」(要約) というものだった。 回答をしていたライターには好感を持っていた(だから手紙を出した)のに、こんなことを書かれるとは思ってもいなかった。

これに近いことが、かつて利用していた@niftyの電子会議室でも、度々あった。 相談者は、私だけではない。 不特定多数に向けて、誰かが「相談」をすると、他の参加者が、口々に相談者を非難しはじめるのだ。 人が質問をすると、その弱みにつけこんで、相談者をいじめるような雰囲気になっていた。

具体的、技術的相談と違って、人生相談は、相談者に対する思いやりの感情なしには成立しない。 おもしろい回答を書けばいいと思っている雑誌ライターや、相談者を肴にして鬱憤を晴らそうと考えている参加者ばかりの電子会議室で、甘えた質問をした自分やその他の相談者たちが間抜けだったのかもしれない。