2019-09-11から1日間の記事一覧

大学院生の頃(5)

二度目の予備校生活は、一度目よりも、さらに短かった。1ヶ月で終わってしまったのである。 この辺、自分の判断がめちゃくちゃだとわかる。 自習できるのに予備校に二度も通って中退し、実験科学にはもはやなんの興味もないのに、ラボに出てみたりというよう…

大学院生の頃(4)

親の金で入った予備校だったが、バカバカしくてすぐに通わなくなった。自習できるからである。 ところが、自習しているうちに、やっぱり、大学院に戻って研究仕上げて学位とってから、医学部に入った方がいいような気がしてきていた。何かもったいない気がし…

大学院生の頃(3)

古巣の講座に戻っても、パフォーマンスは上がらなかった。 実験をすると、すぐに疲れるような気がして、時たましか実験できなくなった。通常だと2週間でできる合成プロセスに3ヶ月くらいかけていた。 もちろん、これで卒業できるはずがないので、指導教員に…

大学院生の頃(2)

今から考えると、AをやらねばBができない、だからBはやめるべきだという発想は極論であって、Bを形だけでも進めながら、Aをやるべきだと思うのだが、そんな思考の柔軟性はなかった。 すぐに、ラボには行かなくなった。 大学生協で、手当り次第に、物理学や理…

大学院生の頃(1)

記憶がまだ鮮明であるうちに、記録しておきたい。 私は1994年4月に、東京大学大学院薬学系研究科に入学した。 所属ラボは「医薬分子設計学講座」だった。 計算化学の手法で、有用な医薬分子をデザインしようという意欲的な研究をする講座だった。 学部4年の…