看護師就業率はすでに限界まで高い

WEB特集 “消えた看護師”はどこに? | 新型コロナウイルス | NHKニュース

マスコミは記事をすぐに消す習慣があるので、要約しておく。

  • 新型コロナ問題もあり、看護師不足が深刻化している
  • 看護師免許はあっても就業していない”潜在看護師”が70万人もいる
  • 看護学部の教員や大学院生まで駆り出されている
  • 現場を離れて時間が経っていると復職しにくいので、何か手助けが必要

”潜在看護師”問題とは、就業率を調査すれば大した問題ではないとわかる。

ttps://www.nstac.go.jp/services/2ji/j-satoru_miyazaki.pdf

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女性看護師年齢別就業率

看護師就業率は、女性に限っても、20-60までの全年齢で70-80%もある。

「それでもまだ上げられるじゃないか」

違うのだ。

看護師免許保有者で、他の職業に就いている人はほぼいない。

働ける人は、ほぼ全員が看護師をやっている。

ごくたまに、ブランクが長いので復職しにくい人がいるかもしれないが、人手不足に悩む病院や施設は、かまわず雇用するはずである。手技や知識はOJTで教えればいいからだ。

これ以上、看護師就業率を上げる方法はない。全体数を増やすしかないのだが、それもすでに限界にきている。

毎年、看護師免許を取る人は5.5万人で、女性が5万人。20歳女性数は60万人しかいないので、女性では12人に1人が看護師になっている。

引退を差し引いても、毎年、3万人ずつ増える。それでも需要が強くて足らない。

社会を回すには、医療以外にもやらねばならない仕事がいくらでもあり、医療だけに人的資源をつぎ込むことはできない。

供給を増やすのではなくて、需要を抑制する施策を採用すべきじゃないのか。