作文教育の怨念

小学校5年生のときに、「病気や障害について」というボンヤリしたテーマで作文の課題が出た。

私は、

点字ブロックの整備が不十分で、目の見えない人にはどんなに不自由なことだろうか。交通信号を伝える音も、町の商店街の音楽で聞こえなくなってることがある。けしからん」

というようなことを書いた。

小学5年生の知識で障害者の福祉の話を書いてみたわけだ。

ところが、担任教師は、他の生徒が自分の母親の病気とその苦労について書いた体験談を高く評価して、私の書いた作文は、

「事実を羅列しているだけで、何の感動もない」

とこき下ろした。

何か作文を書くと、いつも私の作文は教師による批判の対象になっていて、しかもその批判が見当違いだと思われたので、私は、作文をすべて白紙で出すようになった。

そのため、主要4教科の成績は、国語以外は5段階評価の5だったのだが、国語だけ3になった。通知表のコメント欄には、「作文に興味を持ってもらえたら良かった」などと書いてあったが、興味なくしたのお前のせいだろ!