かぜ症候群に関する俗説

  • 体を冷やすと風邪をひく
    肯定する研究も否定する研究もあるようですが、決定的証拠は出ていません。
  • 風邪を引いたら風呂に入るな
    日本だけの風習です。これも、風呂に入ったら悪化したとか、良くなったとかいうような研究はありません。
  • 汗をかくと治る
    高温で脱水になってかえって体にわるい気がします。
  • 解熱薬で体温を下げると長引く
    これも根拠がない。
  • 咳を止めるのは良くない
    咳を止めずに放置することが体に良いという根拠はないのです。むしろ、咳を放置すれば、咳の回数だけ無駄に呼吸筋を使い、疲労させ、睡眠を妨げるので、重症化させて、死亡率を上げるだろうと思う。

確実に言えることは、かぜ症候群においては、インフルとか急性副鼻腔炎とか溶連菌性咽頭炎みたいなごく一部の例外を除き、原因治療はできないので、対症療法にならざるをえないが、対症療法が予後を悪化させることもないということなのです。

細かいことを言えば、一部の解熱薬が、インフルエンザ脳症のリスクファクターになるとされているので、インフルの場合は、解熱薬はアセトアミノフェンイブプロフェンにしておくべきかもしれない。