インフルエンザ予防にはマスクと手洗いが強調されるが、マスクはともかく、手洗いの有効性には疑問がある。感染ルートは空中粒子の吸入だからだ。
インフルエンザウイルスは乾燥に弱く、鼻や口から放出された微粒子中のウイルス感染価は分単位で激減する。さらに手指上ですら感染価は数分で激減する。いったん手指に付着したウイルスが、目鼻口の粘膜に到達するまでに、ウイルスはほぼ失活する。
手洗いはあらゆる感染予防の基本であるが、インフルエンザについては、あまり有効ではない。*1
だから、手洗いをやりすぎて、診療の効率を下げるのは無意味だと私は説明したのだが、
インフルワクチンを持ち帰って家族に注射してしまう看護師 - inoue04のブログ
この程度の人たちには全く理解できなかったようである。
*1:インフルエンザ診療ガイド2018-2019