私のメニエル病闘病記 その3

初診から、めまいリハビリを勧めてくださったり、それが効果ないとなると鼓膜チューブを入れてくれたり、それでもダメだと内リンパ嚢開放術のできる施設を紹介してくれるなど、某耳鼻科医にはたいへんお世話になった。

不思議なのは、他の耳鼻科医は、内服薬を処方するだけで、それ以上は何もする気がなかったことである。帝京大学耳鼻科のめまい外来ですら、検査するだけで、治療はステップアップしなかった。

メニエル病の治療スキームは、めまい診療をする耳鼻科医なら知っているはずである。しかし、ステップアップの道筋を教えようともせず、ただ内服薬を処方するだけで管理していた過去の耳鼻科医たちは、何を考えていたのだろう。

メニエル病は発作頻度が多かったり、発作の程度がひどいと、日常生活が破壊されて、寝ているしかなくなる嫌な病気である。メニエル病だけで死ぬ人はいないが、その苦痛のために、自殺に至る人もいる。

患者の苦痛をよく聞き取り、それに応じて治療をステップアップさせてやらないと、患者は病気の苦痛で死んでしまうのである。