紙切れを置いて帰ってしまう訪問診療

現在の訪問診療とは、以下のようなものです。

  1. 事前に訪問診療契約を締結して書類を交わす。月1月2月4のどれかを選択する。
  2. 決められた日、時刻に、医師とコメディカルが患者宅(施設)を訪問して診療行為を行う。内科系の外来診療とほぼ同じだが、粉瘤など小さな外科処置をすることもある。注射もするが、大半が内服薬や外用薬の投与なので、薬ではなくて処方せんを渡す。
  3. 患者家族、施設職員は処方せんを薬局に手渡しして薬を買う。

この3番目のプロセスの無意味さに頭痛がしてくる。

患者は移動能力が乏しいからこそ訪問診療を使うのです。それなのに、紙切れ(処方せん)だけを渡して帰ってしまうような不親切が許されていいのか。

薬を前もって用意して持っていく訪問診療もありますが、診察結果からのフィードバックが次回処方になるという問題があります。

薬局は1回500円程度を支払うと配達サービスをしてくれますが、処方せんを先に見ないと何を配達すればいいのかわからない。結局、誰かが薬局に行かないといけない。

処方せんを薬局に電送したらいいと誰もが思いますが、手書き処方せんの扱いとか、処方せんの記法が統一されてないとか、薬局によって電送方法がまちまちで、うまくいかない。利用する薬局も、患者や施設によって異なるのです。

(患者✕薬局)の数だけ処方せん取扱方法が違うのです。いちいち切り替える手間があり、しかも間違いが多い。

処方せんを廃止して、ネット通販に医師がアクセスして、患者宅に配達してもらえばいいと思う。アカウントは医師限定にしておく。処方ミスはネット通販のコンピュータで自動チェックされるでしょう。

処方せんがなければ、薬剤師も薬局も要らないので、コストは激減します。